ストレッチによって筋肉を伸ばしたところで、しばらくすれば元の状態に戻ってしまうのではないか、そんな疑問もあるかと思います。
確かに、牽引治療にしても、PNF(固有受容性神経筋促通法)にしても、「一時的に伸ばしたり、神経を“ダマし”たりしたところで、しばらくすれば身体は元の状態に戻ってしまう」といった評価もあり、ストレッチに関しても、同じような論理がてはまるように考えられがちです。
しかし、少なくとも第2次成長以降(性徴/平均すれば小学5年生以降)、ヒトの関節可動域は少しずつ狭まっていきます。
それに対し、日々継続して、若い頃に得た関節可動域いっぱいに筋をストレッチしていれば、その関節可動域が維持されることは確かです。
つまり、大人になってから柔軟性を「高めていく」ことは難しいにしても、少なくとも関節可動域が狭まっていくことを「抑止」することは可能ということです。
また、中高年ともなれば、加齢とともに関節包内の分泌物が減少し、それによって干渉し合った軟骨がすり減る現象が起こりやすくなります。
しかしながら、これもストレッチをすることで、関節を可動域目いっぱいに動かしていれば、関節包内の分泌物の減少を抑えることもでき、結果として、軟骨のすり減りも抑えられると考えられます。
運動前にストレッチを行うことで、よりよい動きができるようにすれば、そのよい動ぎ”が神経に記憶されて癖づけられることも、ストレッチ効果の恒久化として期待されます。
さあ、ストレッチを始めましょう!
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