知らず知らず命を削っている?肥満と病気の深い関係
- 堀川 奨
- 2月17日
- 読了時間: 2分
世界的に信頼されている医学誌「ランセット」のオンライン版に、衝撃的な研究結果が発表されました。アメリカ・ハーバード大学大学院とイギリス・ケンブリッジ大学の研究チームが、32か国・1060万人のデータを基に「肥満が寿命に与える影響」を徹底的に解析したのです。その結果、私たちが思っている以上に、肥満が健康に与える影響は深刻であることが明らかになりました☝️
1970年から2015年に行われた239件の疫学調査から導き出された結論は、驚くべきものでした。肥満は、ただの体重の問題ではなく、さまざまな病気のリスクを大きく高め、寿命を短縮させるということが証明されたのです。特に、重度の肥満者にとっては、その影響は計り知れません。寿命は最大で10年も短くなる可能性があり、なんと2人に1人は70歳を迎える前に命を落とす危険があると指摘されています。
この研究では、BMI(肥満判定基準)が5%上昇するごとに、心疾患の死亡リスクが99%、呼吸器疾患の死亡リスクが38%、がんによる死亡リスクが19%増加することがわかりました。そして、最も注目すべき点は、BMIが25を少しでも超えるだけで、すでに死亡リスクが上昇し始めるという事実です。WHO(世界保健機関)では、BMIが25以上を「過体重」、30以上を「肥満」と定義していますが、日本ではBMIが25を超えると糖尿病や循環器疾患のリスクが急激に高くなることが知られています。
かつて「ぽっちゃり型の方が長生きする」といった話を耳にしたことがあるかもしれません。しかし、この研究はその考えを完全に否定しています。むしろ、肥満が命を縮める要因となることが証明されました。さらに、女性よりも男性のほうが、肥満が寿命に与える影響を強く受けることもわかりました。今、日本の男性に肥満が増加している現状を考えると、この研究結果は決して無視できないものです。
「ちょっとくらい太っていても大丈夫」と自分を甘やかしてはいませんか?でも、もう一度考えてみてください。肥満は糖尿病をはじめ、さまざまな病気を引き起こす原因となるのです。この研究結果は、私たちに健康について真剣に向き合う必要があることを教えてくれています。自分の健康を守るために、今すぐにでも意識を変え、行動を起こすことが求められています✨

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